こんにちはcoto*です。
今回は三軒茶屋にあるブルーボトルコーヒーについてご紹介します。
世界的に有名なこのカフェは、こだわりのコーヒーだけでなく、店舗デザインにも強いこだわりを持っています。三軒茶屋という土地の特性をどのように取り入れたのか、そして建築的な観点からどのような工夫がされているのかを考えながら一緒に見ていきましょう。

三軒茶屋の喧騒を抜けた先にある特別な空間


場所は、東京都世田谷区の三軒茶屋駅から徒歩3分。賑やかな商店街を歩きながら、ふと横道に目を向けると、そこには時間がゆっくりと流れるような小道が続いていました。奥へと進むと、オールドスタイルを感じる建物が一件ひっそりと佇んでいました。それは、築50年の低層建築。道の入り口にあるビルや周囲の住宅とは異なった味わい深さに、現代的な要素も取り入れられた存在感が印象的でした。

今回は平日の早朝に、このブルーボトルコーヒー三軒茶屋カフェを訪れたのですが、商店街の賑わいから離れ、静寂に包まれるこの空間には、どこか懐かしさと心地よさが漂っていました。


レジでラテを注文し、カウンターに沿ってぐるりと店内を奥へ進むと、都会の喧騒が遠のき、視界がふっと開ける。大きな窓から入り込む朝の柔らかな自然光が、客席を優しく包み込んでいました。

設計のこだわりと建築の魅力


このカフェの特徴は、奥へ進むほどに開放感が増していく設計にあります。入り口からは店内の全貌が見えず、レジで注文し、ドリップバーを通り過ぎることで、初めて空間の広がりが感じられる。まるで物語が進むような動線が、この建築ならではの魅力を生み出していると感じました。

そして素材にも細部までこだわりが詰まっています。店内のデザインには、異なる素材の組み合わせが絶妙なバランスで取り入れられていました。
サッシや躯体のコンクリート壁は無機質でシャープな印象を持ち、天井や一部の壁は白で統一され、空間全体にキリッとした清潔感を与えています。一方で、客席の家具やスピーカー、メニュー表などには木材が用いられ、温もりと落ち着きを演出しています。

さらに、建物入り口に設けられたカウンターや販売用什器には、白やアイアン、クリア素材が組み合わされ、洗練された印象が際立ちます。加えてリノベーションの跡に、まるでセレクトショップのようなスタイリッシュな空間。この無骨なコンクリートと温かみのある木材が織りなすコントラストが、この場所に独特のリズムをもたらしていました。

ベニヤではなく杉板を型枠として打たれたコンクリート壁は、ブルーボトルコーヒー創業者のジェームス・フリーマンがかつて演奏した《esprit rude / esprit doux》(粗い息遣いと滑らかな息遣い)という楽曲から着想を得たもの。
architecturephoto.net


また、建物の奥には都心では珍しい庭が広がっています。客席の目の前に広がる緑が、訪れる人々に静かな安らぎを与えてくれます。庭に沿って建物をまわり込んだ先には、ギャラリーも併設されており、カフェとアートが共存することでより、豊かな時間が流れる場所となっています。

ブルーボトルコーヒー三軒茶屋店で味わう、特別なひととき


このカフェは、ただコーヒーを楽しむ場所ではなく、空間そのものが体験になります。築50年の歴史を受け継ぎながら、現代のデザインと調和したこの場所は、訪れるたびに新たな発見を得られる予感がしました。

早朝の店内は、都市の喧騒を忘れさせる、静けさに包まれた場所。窓際の席に腰を下ろし、朝の光がテーブルをやわらかく照らす様子を眺めながら、一口ずつラテを味わう。ゆっくりと流れる時間が、心をほどいてくれるように感じられました。
私自身がまた訪れる際には、暖かくなってきた時期の早朝に、再度ひとりでゆっくりとホットドリンクを味わいたいです。暗くなってきた頃に照明で照らされる店内でアルコールドリンクを楽しむのも素敵そう( ´͈ ᵕ `͈ )その時は女ともだちと二人でしっとりとした時間を楽しみたいです、

また、コーヒー豆の品質や抽出方法にも徹底したこだわりが感じられます。バリスタが一杯ずつ丁寧にハンドドリップで淹れるコーヒーは、香り高く、産地ごとの個性が際立ちます。シングルオリジンの豆を使用することで、それぞれの地域の特徴を楽しめるのも、このカフェならではの醍醐味ですね。

他店舗との比較


ブルーボトルコーヒーは日本国内に複数店舗展開していますが、店舗ごとにデザインが異なります。他の店舗と比較することで、三軒茶屋店の特徴が浮かび上がります。

  • 清澄白河店:倉庫を改装したインダストリアルなデザイン。
  • 青山カフェ:都会的で洗練された雰囲気。
  • 京都店:町家を活かした和のデザイン。
  • 六本木店:アートと融合したデザイン。

三軒茶屋の店舗は、他の店舗とはまた別で、住宅街とカフェ文化のバランスを取ったデザインになっています。

まとめ:都市の喧騒から離れた癒しのカフェ


三軒茶屋のブルーボトルコーヒーは、単なるカフェではなく、都市の中で静寂を見つけるための場所。歴史を重ねた建物と、洗練されたデザインが織りなす独特の空気感が、訪れる人々に穏やかなひとときをもたらしています。

最後まで読んでくださりありがとうございます🌱


三軒茶屋を散策する際には、ぜひこの隠れ家のようなカフェで、一杯のコーヒーと特別な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
ここには、ただ飲むだけではない、五感で味わうコーヒー体験が待っていますよ。

【ブルーボトルコーヒー三軒茶屋カフェ 建築概要】

  • 設計:長坂常/スキーマ建築計画
  • 施工:株式会社TANK
  • 所在地:東京都世田谷区三軒茶屋1丁目33番18号
  • 構造:RC造
  • 床面積:99.52㎡
  • OPEN:2017年10月
  • 協力企業:SOUP DESIGN(グラフィック)、ホシザキ電機株式会社(厨房計画)、WHITELIGHT.Ltd(音響計画)、株式会社1LUX(照明計画)

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